犬連れ散歩で訪れた太閤山ランド― 射水丘陵に広がる広大な公園と、その歴史 ―

11月末のよく晴れた午後、愛犬と一緒に射水市の 太閤山ランド を訪れました。富山市中心部から県道62号をまっすぐ走ると、車で約30分。北陸自動車道・小杉ICからはわずか5分ほどとアクセスが良く、思い立ったらすぐに行ける広域公園です。

現地に着いたのは午後4時。閉園の1時間前で、夕陽がゆっくりと傾き始めていました。園内に入ると、晩秋らしく歩道には落ち葉が積もり、まるで“落ち葉の海”の中を歩いているよう。限られた時間では全部を回れないため、今回は丘陵部を中心に短いコースを散策しました。


🏞 118ヘクタールの公園 ― 東京ドーム約25個分

太閤山ランドはその広さが魅力です。

面積は約118.1ヘクタール(東京ドーム約25個分)

この広大な敷地一帯は、もともと 射水丘陵(いみずきゅうりょう) と呼ばれる起伏豊かな丘陵地でした。台地状の高まりと谷筋が入り組んだ独特の地形が残されており、

  • 高低差を生かした散策路

  • 見晴らしのよい芝生の高台

  • 谷筋に広がるボート池

  • 林間の静かな遊歩道

など、“歩くごとに景色が変わる”のが特徴です。大型犬でもしっかり運動できるほどの起伏と広さで、犬連れ散歩には理想的な環境だと思います。

特に園内には 約2ヘクタールの大きな芝生広場 があり、ピクニックや読書、犬とのんびり過ごすにはぴったりの空間です。


🏙 なぜここに巨大公園が?

― 高度経済成長期の“富山太閤山開発計画’63”

ここにこれほど広大な公園が整備された背景には、1960年代の都市計画があります。

高度経済成長期、富山市・高岡市周辺では人口が急増し、

「大規模で安心して住める住宅地づくり」 が求められていました。

その中心となったのが、

1963年にまとめられた「富山太閤山開発計画’63」

この計画は、

  • 住宅

  • 商業施設

  • 公共施設

  • 交通網

  • 公園

一体的に整備するニュータウン構想 で、当時全国的に展開された多摩ニュータウン・千里ニュータウンなどと同じ流れに属します。

太閤山周辺は当時、

  • 雑木林

  • 小規模農地

  • 大きな起伏を持つ丘陵地

で、「住宅地としては造成コストが高い=公園としてはむしろ好条件」という特徴を持っていました。

そこで、起伏をそのまま生かす形で 広域県民公園「太閤山ランド」 として整備されたのです。

1983年の開園後は、

  • にっぽん新世紀博覧会(開園直後)

  • 1992年 ジャパンエキスポ富山(JET)

などの大型イベント会場としても利用され、県内外から広く注目を集めました。


🏊 プールはいつから?

太閤山ランドの夏の目玉である プール広場 は、

少なくとも 1990年代初頭には運用されていた記録 があり、

「開園直後〜数年以内」に整備されたものと考えられています。

現在も、北陸地方でも有数のレジャープールとして人気があります。


🌸 四季が楽しめる公園

季節によって表情が大きく変わるのも太閤山ランドの魅力です。

  • :約1,300本の桜が満開に

  • 初夏:100種・約2万株のあじさいが咲き誇る「あじさい祭り」

  • :プール・水遊び・ボート池

  • :園内全体が紅葉と落ち葉に包まれる

広大な芝生、丘陵の風景、湖畔、林間など、季節ごとに違う写真が撮れるのも嬉しいところです。


🐕 散歩の終わりに

短い滞在でしたが、夕方の光の中で愛犬と丘陵を歩けたのは貴重な時間でした。

あたりは次第に薄暗くなり、園内の灯りがぽつぽつと点灯し始め、落ち葉の上を踏む音だけが心地よく響きます。

愛犬も落ち葉をつい食べてしまうほど楽しそうで、

程よい起伏のある地形は大型犬の運動には最適です。

最近はドッグランも整備され、犬連れにはますます嬉しい場所になりました。

高速道路からも近くアクセスも良好なので、

犬を飼っている方にはぜひおすすめしたい公園 です。

晴れた日はぜひ足を運んでみてください。

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医師・アマチュア写真家

写真とオーディオを趣味としています。風景写真が主体ですが、最近は我が家のペットの写真を多く撮るようになりました。

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