懐かしい小樽・余市への旅

〜レトロな列車とニッカウヰスキーの故郷を巡る〜
最後に小樽と余市を訪れたのは、もう4〜5年前になります。これまで小樽には5回、余市には3回ほど足を運びましたが、訪れるたびに当時の情景が鮮やかに蘇ります。
特に余市は、NHK連続テレビ小説「マッサン」で一躍有名になりました。ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝と、その妻ジェシー・リタが日本の本格ウイスキーづくりのために人生を捧げた舞台です。北海道で暮らす方ならお馴染みの町ですが、本州の方は“小樽は知っているけれど余市は聞いたことくらい…”という方も多いかもしれません。
■ 札幌から小樽へ:海沿いを走る列車旅
札幌と小樽はJR函館本線で約30分間隔。快速電車で30〜40分ほどで到着します。ほぼ通勤圏と言っても良い距離で、利用者も多く活気のある区間です。
札幌を出発してしばらくすると、車窓には日本海が広がり、列車は海岸線をなぞるように走ります。波の音が聞こえてきそうな近さで、何度乗っても飽きることのない景色です。
小樽駅に到着すると、レトロなランプが旅人を迎えてくれます。ノスタルジックな雰囲気が駅構内に漂い、ここから一気に旅情が高まります。
ここでふと、懐かしい“ジョージアのロング缶”コーヒーを発見。近年めっきり見なくなった甘いロング缶で、思わずタイムスリップしたような気持ちになりました。
■ 小樽から余市へ:ディーゼルカーに揺られて
小樽から先の余市までは非電化区間となり、ディーゼル車が走ります。鉄道ファンにはお馴染み、キハ40系のエンジン車。今回乗ったのはキハ40-820でした。
発車すると「ドドドッ」という重低音が車内に響き、ディーゼル特有の香りが入り混じった“あの感じ”。天井には昔ながらの扇風機が回り、車内はまさに昭和の長閑な旅の空気そのものです。
距離は短いものの、所要時間は札幌〜小樽と同じ30分ほど。揺れはやや大きめですが、それすらも旅の味わいになります。
■ 余市に到着:駅前すぐのニッカウヰスキー蒸溜所
余市駅に降り立ち、歩道橋を渡って改札を抜けると、駅前の空気が一気に静かになります。
観光客で賑わう小樽と比べると、余市はどこか昔の北海道を思わせる落ち着いた町です。
駅前すぐに見えてくるのが、黒ずんだレンガ塀に囲まれたニッカウヰスキー余市蒸溜所。まるで明治の時代に迷い込んだかのような趣があり、歴史の重みが漂っています。
■ 蒸溜所を歩く:マッサンの世界そのまま
蒸溜所は事前予約をすればガイドツアーに参加できますが、自由見学でもじゅうぶん楽しめます。今回は予約なしだったため順路に従いながらブラブラと散策しました。
● 昔ながらの蒸溜設備
● 復元された竹鶴政孝とリタ夫人の住居
● 昭和15年製造の「ニッカウヰスキー1号」を展示するミュージアム
ミュージアムでは、80年以上前の1号ウイスキーが琥珀色に輝いて展示されており、液面は大きく下がっていました。値段は…想像すらつきません。
最後はレストランでウイスキーとリンゴジュースを試飲(現在は要予約)。蒸溜したてのような若々しい香りで、グラスから立ち昇る香りが実に贅沢でした。
■ 旅の締めくくり
見学を終える頃にはほろ酔い気分。再び入口へ戻りながら「やっぱり余市はいいな」と実感しました。
余市は小樽からわずか30分ほどですが、観光客が多すぎず、ゆったり散策できるのが魅力です。今回は蒸溜所だけの訪問でしたが、周囲には果樹園や海沿いの散歩道もあり、次は1日かけて町を歩きたいと思っています。
小樽観光のついでではなく、**「余市そのものを目的にする旅」**もきっと楽しいはずです。ぜひ一度、足を運んでみてください。











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