


田代池から始まり、梓川沿いを河童橋へ、そして穂高神社奥宮の明神池へと続く道のりは、上高地の魅力を凝縮した散策コースです。静かな池の水面に映る木々や、透明な流れをたたえる梓川、そして歩を進めるごとに姿を変える穂高連峰の雄大な稜線。道中には立ち枯れの木々や湿地が点在し、自然の営みが刻まれた景観が訪れる人を迎えてくれます。
大正池から河童橋へと続く梓川沿いには、川の流れが生んだ小さな池や湿地が点在しています。写真に写る場所もそのひとつで、浅い水面には立ち枯れた木や若木が混じり、自然の営みをそのまま映し出しています。奥には穂高連峰が霞んでそびえ、手前の水面には空や森が映り込んで幻想的な趣を感じさせます。静かな散策の途中に現れるこうした風景は、上高地ならではの原始の姿を今に伝えています。
梓川沿いを歩くと、ところどころに小さな池や湿地が姿を現します。写真の水辺は、森に包まれながら静かに佇み、澄んだ水の中には水草が一面に広がっています。頭上から差し込む木漏れ日が水面に反射し、苔むした枝や岩と相まって、幻想的な雰囲気を醸し出しています。大きな山岳の雄大さとは対照的に、こうした繊細な自然の表情が上高地の魅力を一層深めています。
上高地では、自然のサイクルの中で立ち枯れた木々が森の景観の一部となっています。この写真では、幹や枝を失った木々の間から、奥に穂高の鋭い稜線が顔をのぞかせています。生と死が同居する森の姿は、自然の厳しさと同時に新たな生命の営みを想起させます。深い森を通して見る山々は、どこか神秘的で荘厳な雰囲気を漂わせています。
Japan Alps Kamikochi
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