


アメリカ・ユタ州とアリゾナ州の州境に広がるレイクパウエルは、コロラド川を堰き止めて造られた人造湖です。赤褐色の砂岩と青い湖面が織りなす風景は、時間とともに変化する光によってさまざまな表情を見せます。このシリーズでは、夕暮れ時の柔らかな光が湖畔を包み、岩壁と空が一体となって染まる瞬間を捉えました。
太陽が地平線に沈む直前、レイクパウエルの岩肌は刻一刻と色を変えます。乾いた大地の中で、湖面に映る光と影の変化がこの時間帯ならではの美を生み出しています。
日没直前、空がオレンジから紫へと変化する中、コロラド川の浸食によって生まれた巨大な岩壁が、まるで燃えるような光を放ちます。自然のスケールと時間の流れを感じさせる瞬間です。
夕日が完全に沈んだ後も、湖畔には淡い残光が漂います。空と水の境界が曖昧になるこの時間帯、レイクパウエルは静けさの中に幻想的な美しさを見せてくれます。