弥陀ヶ原は、立山山麓に広がる日本屈指の高層湿原です。秋になると、ナナカマドが鮮やかに赤く染まり、ダケカンバの黄葉と重なり合い、常緑の針葉樹とともに豊かな色彩を描き出します。広大な台地に広がる紅葉はまるで織物のように層をなし、見る人を圧倒します。霧に包まれる山並みと相まって、幻想的で奥行きある景観を楽しめるのも弥陀ヶ原の魅力です。短い秋の間にしか出会えない彩りの饗宴は、訪れる人の心に深く刻まれる風景となります。
•例年の見頃:9月下旬〜10月上旬
特徴:
•9月下旬頃からナナカマドが真っ赤に色づき始めます。
•ダケカンバやチシマザサの黄葉も加わり、赤・黄・緑の三色が鮮やかに広がります。
•10月中旬になると紅葉は次第に色あせ、霜や初雪の季節へと移っていきます。
常緑樹、紅葉、草紅葉が縞模様のように重なり、立体感と奥行きが生まれます。望遠レンズで切り取ることで、自然の色彩構成を強調できます。
柔らかい曇天では色が均一に出やすく、晴天の斜光では紅葉が立体的に浮き上がります。状況に応じて切り取り方を変えると表情が豊かになります。
広がりの中に点在する木々や枯木をアクセントとして構図に入れることで、弥陀ヶ原らしい湿原のスケール感と生命感を伝えることができます。